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COLUMN コラム

月額会員制は本当に儲かる?インドアゴルフのプラン設計と解約率の目安 

月額会員制は本当に儲かる?その答えは「設計次第」で大きく変わります

インドアゴルフ業界では、月額制(サブスクリプション型)を導入する施設が急増しています。理由は明確で、売上が安定し、事業計画が立てやすく、LTV(顧客生涯価値)を最大化しやすいからです。 

しかし一方で、「会員制を始めたが思ったより利益が出ない」「稼働率ばかり上がって売上に結びつかない」という声も少なくありません。 

では、月額会員制は本当に儲かるのでしょうか? 
結論から言えば “正しいプラン設計を行えば儲かる、間違うと確実に赤字化する” というシビアなモデルです。 

この記事では、実際のインドアゴルフ施設の数値や会員傾向、適切な解約率の目安をもとに、月額制の成功法則をわかりやすく解説します。 

月額会員制が「儲かる」理由 

1. 収益が安定し、季節変動に左右されにくい 

都度打席や回数券だと、売上は天候・繁忙期・閑散期に強く影響されます。 
対して月額制は、毎月固定収入が入るため売上がブレにくい点が最大のメリットです。 

【例】 

  • 100人の会員 × ¥10,000 = 毎月100万円の固定収入 
  • 稼働率が多少上下しても売上は変わらない 

2. 顧客単価(ARPU)が上がりやすい 

インドアゴルフの場合、都度利用だと1回1,500〜3,000円程度。 
月額制なら、単価は平均で8,000〜18,000円に伸びます。 

そのため、設備投資の回収スピードが速くなり、キャッシュフローが安定します。 

3. 予約システム・無人化との相性が良い 

月額制は利用頻度が予測しやすく、 

  • スマートロック 
  • 無人受付 
  • 自動決済 
  • スマホ予約システム 

と組み合わせることで、人件費を最小化しつつ運営することが可能です。 

月額制が失敗しやすい理由

多数の成功例がある一方で、月額制は設計を誤ると赤字になりやすいモデルです。 
特に次の3つでつまずく施設が多くあります。 

1. プラン料金と打席数のバランスを誤る 

よくある失敗は、料金を安くしすぎて稼働率だけが上がるパターンです。 

【悪い例】 

  • 月額9,800円で通い放題 
  • 会員が増えるほど予約渋滞が発生 
  • 新規が入れず、口コミも悪化 
  • 結果的に解約が増える 

2. 無制限プランだけを作ってしまう 

利用頻度が高いヘビーユーザーが集中すると、運営が破綻します。 

特に夕方〜夜のゴールデンタイムが詰まると解約率が急増します。 

3. 解約率を把握せずに会員数を目標設定している 

「入会人数」だけに注目し、 
「毎月どれだけ解約されるのか」 
を把握していない施設が少なくありません。 

実は解約率は月額制の生命線であり、後述するように目安があります。 

適切なプラン設計のポイント

運営数値をもとにした、現実的なプラン設計の考え方を紹介します。 

1. 基本は「2プラン+オプション」が王道 

多くの成功店舗は、2プラン構成に落ち着きます。 

●プレミアム(通い放題) 

  • 料金:15,000〜30,000円程 
  • 利用頻度:月12〜25時間 
  • 比率:全体の15〜25% 

●レギュラー(月4〜8時間) 

  • 料金:9,900〜15,000円程 
  • 利用頻度:月3〜6時間 
  • 比率:全体の60〜70% 

●追加オプション(打席追加・同伴など) 

  • 客単価アップに効果的 

この構成がもっとも予約の混雑を避け、収益も最大化しやすい形です。 

2. 利用枠の「取り合い」を防ぐ設定が必須 

  • 同時予約数 
  • 予約可能期間 
  • 予約キャンセルルール 
  • ピーク時間の利用制限 

これらを正しく設定しないと、予約渋滞による不満が解約につながります。 

解約率はどれくらいが適正?業界目安を公開

インドアゴルフの月額制における平均的な解約率の目安は次の通りです。 

●平均的な解約率:2〜5%/月 

  • 100名中 2〜5名が毎月解約 
  • 年間では20〜40%が入れ替わるイメージ 

●赤字リスクが高い水準:6%を超える 

  • 会員減少>会員増加傾向になり、追いつけない 

●好調な施設:1%以下 

  • 顧客満足度が高く、解約する人がほぼいない状態 
  • 口コミ等の評判で自然に入会者が増える状態 

解約率が高い理由の8割は 
「予約が取れない」「混んでいる」という不満です。 

つまり、稼働率と予約設計で解約率はほぼ決まると言えます。 

月額制は「人数×単価×継続期間」で儲かり方が決まる

実際に例を出してシミュレーションしてみます。 

ケース:4打席のインドアゴルフ 

  • プレミアム会員:20名 × ¥20,000 
  • レギュラー会員:80名 × ¥12,000 

→ 月売上:1,360,000円 

ここに 

  • ランニングコスト 
  • 家賃 
  • 電気代 
  • 保守費 
    などを引いた月間利益は、 
    40万〜90万円が現実的なラインです。 

ただしこれは、 

  • 解約率4%以内 
  • 稼働率70%以内 
  • プラン構成が最適化されている 

この条件を守った場合に成立する数字です。 

月額制で儲けるための「5つの成功ポイント」 

① ピーク時間の利用をコントロールする 

夕方・土日は混みやすいので、 

  • 利用制限 
  • 予約枠の分散 
    を必ず設計します。 

② 無制限プランを少数に抑える 

“ヘビーユーザーによる占有”は予約崩壊の原因になります。 

③ 解約理由を必ずヒアリング 

改善のヒントはすべてここにあります。 
主な原因としては以下のような事例があります。 

  • 予約が取れない 
  • 混雑していて満足に練習ができない 
  • 月額に対して「元が取れていない」と感じる 
  • 機器の不具合や計測誤差への不満 
  • スイング解析機器・アプリが使いづらい 
  • 店舗までのアクセスが悪い 
  • 他店舗への乗り換え 
  • スタッフの対応・サポートの不満 
  • ゴルフ自体への興味低下 

④ 機器の選定と打席レイアウトで満足度が大きく変わる 

  • センサーの精度 
  • ラグの少なさ 
  • 画質 
  • 使い勝手の良さ 
    以上の点が悪いと継続しづらくなり、解約率増加につながります。 

⑤ 収益シミュレーションを開業前に行う 

打席数・営業時間・プラン設計はすべて連動しています。 
「なんとなく」でスタートすると必ず赤字化します。 

まとめ:月額制は“正しく設計すれば”確実に利益が出るモデル

月額制は、

  • 収益の安定 
  • 顧客単価の向上 
  • 無人化との相性 
    など非常に強力な仕組みを持っています。 

しかしその一方で、 

  • プラン設計の失敗 
  • 予約渋滞 
  • 解約率の悪化 
  • 顧客満足度 
    により、利益が大きく変動します。 

正しい設計を行い、数値管理を徹底すれば、 
月額制はインドアゴルフ事業において最も安定した収益源になります。 

「もっと詳しく知りたい!」「自分の店舗に当てはめて試算してみたい」という方は、 
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